リーガル東京の依頼者にも金1000万円以上の相続税還付を受けた方がいらっしゃいます。

1、相続税還付の現状
2、相続税が還付される場合とは。
3、相続税の還付の可能性チェック。
4、相続税の還付の手続とは

1、相続税還付の現状―相続税は、どのくらい還付されているか?

支払った相続税が納税した相続人に戻ることを、「相続税の還付」といいます。

国税庁が公開している最新の統計データによれば、

・平成27年の相続税の還付総額は12億7100万円、還付を受けた相続人1名あたりの平均還付金額は約222万円です。
・平成26年の相続税の還付総額は17億5800万円、還付を受けた相続人1名あたりの平均還付金額は約263万円です。
・平成25年の相続税の還付総額は15億4500万円、還付を受けた相続人1名あたりの平均還付金額は約235万円です。

このように約220万円から260万円というのが、相続人が還付される額の平均ですが、1000万円以上相続税の還付を受けた相続人もかなりの数に昇ると思います。

 

2、相続税が還付される場合とは?

相続税が還付される主なケースは、以下の場合があります。

➀未分割による申告納税の後、遺産分割がなされ、相続人各人の課税額が異なった。
➁未分割による申告納税の後、遺言が発見された。
➂遺言に基づき申告納税した後、遺留分減殺請求による支払額が確定した。
➃未分割による申告納税の後、配偶者の税額控除や小規模宅地等の特例適用により、申告納税額が異なった。

上記の各ケースについて、説明します。

(1)未分割による申告納税の後、遺産分割により相続人各人の課税額が異なったケースについて

例1)父親が金7000万円相当の遺産を遺して亡くなり、相続人は長男Aと長女Bの2名で遺言はありません。
申告期限までに遺産分割協議が整わなくて、遺産未分割で、上場株式2分の1ずつ・預貯金(評価額4000万円)を各2分の1ずつ(3500万円ずつ)の相続として、ABが同額を申告納税しました。
その後、遺産分割協議が成立し、長男Aが上場株式全部(評価額3000万円)と預金1000万円を相続し、長女Bが預貯金3000万円を相続することになりました。
そうすると長男Aの課税額が4000万円、長女Bの課税額が3000万円となります。
したがって長男Aが修正申告して追加納税することになり、長女Bは納付した相続税の一部還付を求める形になります。

(2)未分割による申告納税の後、遺言が発見されたケース

例2)母親が金1億円相当の遺産を遺して亡くなり、相続人は長男Cと次男Dの2名です。
申告期限までに遺産分割協議が整わなくて、遺産未分割で、不動産(評価額6500万円)2分の1ずつ・預金(評価額3500万円)を各2分の1ずつ(5000万円ずつ)の相続として、CDが同額を申告納税しました。
ところが申告後、母親の自筆証書遺言が発見され、該遺言に基づき、長男Cが不動産(評価額6500万円)と預金1000万円を相続し、次男Dが預金2500万円を相続することになりました。
そうすると長男Aの課税額が7500万円、次男Bの課税額が3000万円となります。
したがって長男Cが修正申告して追加納税することになり、次男Dは納付した相続税の一部還付を求める形になります。

(3)遺言に基づき申告納税した後、遺留分減殺請求による支払額が確定したケース

遺留分とは、遺言によっても侵すことができない相続人の権利であり、遺留分を侵害された相続人は、遺留分減殺請求の意思表示をして、不足分を取り戻すことができます。

例3)父親甲が金3億円相当の遺産を遺して亡くなり、相続人は甲の妻X、甲の長男Yと長女Zの3名です。
遺産の内容は、不動産(評価額2億1000万円)預金(評価額6000万円)、株式(評価額3000万円)です。
父親甲が公正証書遺言を作成していて、該遺言に基づき、甲の妻Xが不動産(評価額2億1000万円)と預金1500万円の合計22500万円を相続し、長男Yが預金4500万円と株式(評価額3000万円)の計7500万円を相続することになりましたが、長女Zは何も相続できませんでした
長女Zの遺留分は、遺産額の8分の1(3750万円相当)ですので、長女Zは遺留分を侵害した甲の妻Xに対し、遺留分減殺請求をしました。

その結果、甲の妻Xは、甲の長女Zに3750万円を遺留分として価額弁償することになり、支払いました。
そうすると甲の妻Xの課税額が1億8750万円、長女Zの課税額が3750万円となります。
したがって長女Zが修正申告して追加納税することになり、甲の妻Xは納付した相続税の一部還付を求めることになります。

(4)未分割による申告納税の後、配偶者の税額控除の適用により、申告納税額が異なったケース

「配偶者の税額控除」とは、被相続人の配偶者が相続した財産のうち、法定相続分(前記例3の事例なら2分の1)に相当する額または1億6000万円のどちらか多い額までは、相続税がかからない税額控除の制度をいいます。
配偶者の税額控除の適用を受けるためには、遺産分割協議が成立していることが必要です。但し、遺言で配偶者を含む相続人の誰がどの遺産をどの位相続するのか明確になっているなら、配偶者の税額控除が適用できます。

例4)父親乙が金2億6000万円相当の遺産を遺して亡くなり、相続人は甲の妻E、甲の長男Fの2名です。
遺産の内容は、不動産(評価額1億円)預金(評価額1億6000万円)ですが、遺言はありません。
申告期限までに遺産分割協議が整わなくて、遺産未分割で、法定相続(各2分の1ずつ)の相続として、妻E長男Fが同額を申告納税しました。

その後、遺産分割協議が成立し、甲の妻Eが預金1億6000万円を相続し、長男Fが不動産(評価額1億円)を相続することになりました。
そうなると甲の妻Eは、配偶者の税額軽減の適用により、納付した相続税額を全額還付してもらえます。長男Fも納付した相続税の一部還付を求められます。

(5)未分割による申告納税の後、小規模宅地等の特例適用により、申告納税額が異なったケース

「小規模宅地の評価減特例」とは、相続又は遺贈により取得した財産のうちに被相続人等の事業又は居住の用に供されていた宅地等で、建物や 構築物の敷地の用に供されているものがある場合に、相続人等が取得したこれらの宅地等のうち限度面積までの部分については、一定の要件を満たした場合に限り、一定率の課税価額の減額が受けられる特例です。
小規模宅地の評価減特例の適用を受けるためには、遺産分割協議が成立し、相続人の誰が遺産である土地を相続するのかを決めていなければならないです。但し、遺言で土地を相続する人が確定していれば、小規模宅地の評価減特例を適用できます。

例5)父親が金1億円相当の自宅不動産(土地300㎡の評価額9000万円)を遺して亡くなり、相続人は甲の長男丙と長女丁の2名です。
遺言はなく、申告期限までに遺産分割協議が整わなくて、遺産未分割で、自宅不動産を各2分の1ずつ相続として、丙丁が同額を申告納税しました。
その後、遺産分割協議が成立し、父親と同居していた長男丙が不動産を全部しました。この場合小規模宅地(特定居住用宅地)として評価額の80%評価減になり、評価額が1800万円になります。
何も相続しない長女丁は、納付した相続税が全額還付を求められますし、長男丙も、小規模宅地の評価減に適用により、納付した相続税がかなり還付してもらえます。

(6)上記以外に相続税申告書の内容について計算間違いなどの誤りがある場合にも、相続税の還付がされます。

このケースは、税務の素人である相続人には、わかりにくいケースですので、次項で説明します。

 

3、相続税等の還付可能性チェック

前項の(1)から(4)のようなケースですと、相続税の還付があるかどうか、税金素人の相続人でも、比較的分かりやすいのですが、相続税申告書の内容に誤りがあるケースは、税金素人の相続人には、分からないケースが殆どです。
そこで相続税の還付可能性について、以下でチェックしましょう。

(1)依頼した税理士が相続税申告を専門的にしているか

税理士にも得意分野と不得意分野があります。税法と言っても広範囲に及びますので、相続税を専門にする税理士、そうでない税理士に分かれ、相続税を専門にする税理士は、20人に1人と言われています。
以下の点をメルクマールにして、相続税に詳しい良い税理士を探してください。

◎相続税の節税策について、具体的に提案してくれるかどうか。
◎依頼する税理士は、不動産の知識に詳しいかどうか。
◎依頼した税理士が、現地の不動産について調査しているか。
◎依頼した税理士の年間の相続税申告件数が10件以下かどうか。
※相続税の申告書が手書きの場合申告件数が少ないと推測できます。

相続税に詳しくない税理士ですと、不動産などの課税評価が大雑把で高い課税評価額で申告しているケースが少なくありません。
リーガル東京のように、相続税を専門にしている税理士事務所は、東京・大
阪などの都会に集中し、地方都市には、ほとんどいません。「申告手数料が安いから」「顧問税理士だから」という理由だけで税理士を選ぶのは、「相続税を払い過ぎ」という事態が生じやすいので、注意しましょう。

(2) 相続した遺産の中に土地が大きな割合を占めるか。

➀平成29年12月31日までに相続が開始したケースの場合

上記までに相続が開始したケースでは、いわゆる「広大地評価」を適用し て、土地の評価を大幅に引き下げられるケースがあります。
「広大地」といわれる土地面積が著しく広い土地(三大都市圏では500㎡以上、地方では1000㎡以上)について、戸建用地として不動産業者が買い取ることができること等の適用要件に当てはまれば、土地の課税評価額を大幅に引き下げられました。

平成29年12月31日までに相続開始があった方で、上記のような広い土地を相続した方は、広大地評価を検討されたかどうか、チェックすべきでよう。

➁平成30年1月1日以後に相続が開始したケースの場合

最近財産基本通達が改正になり、上記の「広大地評価」の制度が削除されました。
平成30年1月1日以後の相続については、「地積規模の大きな宅地の評価」に変わります。評価の対象となった土地の面積・地区区分・用途地域・容積率などの形式的要件で土地の課税評価額を決めるというものです。

いずれにしても、一定面積以上の広い宅地については、上記の制度を利用して、相続税の課税評価額を引き下げられる可能性があります。
あなたが相続税申告を依頼された税理士が、このような制度の適用要件をきちんと検討されたかどうか、チェックすべきでしょう。

 

(3)相続した土地が特殊で利用するのに困る要素があるか。

例えば、同じ路線価の道路に面した土地であっても、道路から高低差があるなど、間口が狭く奥行きが長くて三角形の地形だとか、土地が傾斜地であるとか、線路際の土地である等々、個々の土地には個性があります。
このような事情は、土地の課税評価を減額できる要素です。不動産の知識に詳しい相続専門税理士なら、土地を詳しく調査をして土地の課税評価額を下げる工夫をしてくれます。

 

(4)相続開始から5年10ヶ月を経過したか。

後で詳しく説明しますが、相続税の還付を受けられるのは、原則として
相続開始から5年10ヶ月以内です。
前記(1)(2)(3)のケースのいずれかに当てはまるかもしれないと思われた方で、相続開始から5年9ヶ月経過していない方は、リーガル東京にご相談ください。
相続税還付などについて、無料でご相談に応じます。
また相続税申告をしたけれど、申告後に遺産分割や遺留分減殺などで、申告した遺産の内容に変更が最近生じたという方も、相続税の還付について、よろしければリーガル東京にご相談ください。

 

4、相続税等の還付の手続

相続税の還付の手続としては「相続税の更正の請求書」を税務署長に提出することになります。

(1)還付請求期限について

相続税の還付は、原則として申告期限から5年以内ですので、5年を超えると還付が受けられません。
但し、特例により、一定の事由が生じた場合は、その事由が生じてから4か月以内とする期間が追加されます。具体的には、以下のようなケースです。

➀未分割だった遺産が分割された場合

申告期限までに遺産分割協議が終了しなかった場合は未分割として申告しなければなりません。
遺産分割が長期にわたりできず、申告期限から5年経過しても、遺産分割成立後4ヶ月以内なら、更正の請求で還付できます。

➁遺留分の減殺請求に基づく返還

遺留分減殺請求に対して相続財産から遺留分価額支払った場合には、申告期限から5年以内なら、更正を行い相続税の還付ができます。遺留分支払額が確定した時期が5年を超えた場合でも、支払額確定日から4ヶ月以内なら更正の請求で還付できます。

➂遺贈に係る遺言書の発見

相続税申告後に遺言が見つかった場合でも遺言は有効ですので、遺言に基づいて申告を行うことになり、取得する遺産が減った相続人は、申告期限から5年以内なら更正の請求をして相続税の還付ができます。

➃認知、排除等により相続人に異動が生じた場合

相続人が変わり、財産の取得ができなくなった場合等も同様に申告祈願から5年以内なら更正の請求で還付できます。
相続人の異動が確定した日から4ヶ月以内なら更正の請求で還付できます。
基本的には相続固有に事情で相続人・相続財産に変動が生じた場合には、特別に一般の請求期間が過ぎていても請求ができるとするものです。

 

(2)還付請求手続きについて

相続税の更正の請求書に必要事項を記載して、相続税申告書を提出した税務署の税務署長宛に提出します。
その後、税務署側で調査・検討等を行います。通常、3~6か月位かかると言われています。
その結果を受けて、税務署側より更正通知書が送付され請求書に記載された振込先口座に、還付される金額が振り込まれます。

更正の請求が拒否される場合も?

この場合、通常「更正の請求に対してその更正をすべき理由がない旨の通知書」が送付されてきます。
これに対して納得できないときは、異議申立て→審査請求→税務訴訟と、法的手続で争うことができます。
なお、審査請求が認められる確率は8%程度(審査請求100件中8件位)と公表されています。税理士法人リーガル東京は、弁護士法人を併設していますので、税金還付に関する異議申立てについても、ご相談に応じております。

 

(3)還付請求の留意点

➀請求理由・根拠を明確にすべき。

更正の請求は税務署長にお願いをするもので、税務署長側の裁量が一般の申告より広いと思われています。
したがって、否認されないように、還付請求にあたっては、請求の理由・請求計算根拠を、明確にする必要があります。
一旦、否認されると覆すのが極めて困難となりますので、リーガル東京など相続税に詳しい専門家に事前に相談されることをお勧めします。

➁添付が望ましい資料

ⅰオリジナルの申告書の写し(受付印のあるもの)
ⅱ更正の理由を証明するもの
例)裁判所の判決の写し、調停調書、遺留分に関する合意書、土地等の評価証明書

➂遺産分割等により相続税負担額が変わった場合、更正により他の相続人の税額が増加する場合があります。

この場合、当然、税務署は相続税額が増加する者に対して修正申告を求めることになります。
相続税の場合は修正申告が原則的に義務となっていない珍しい税目です。
これは国側としてトータルで税額が確保されれば、相続人間での調整には口を出さない(家庭内の問題)と考えるからです。

しかし、総額そのものが変わる様な変更、若しくは誰かが更正の請求を出した場合は、国側にとって収入となる税額が変わってきますので当然に修正申告が求められることになります。
なお、相続税務に精通しているリーガル東京の弁護士なら、遺産に関して争いがあると絶えず相続税の修正申告をした場合及びしなかった場合のメリットデメリットを考慮しながら相手方と交渉を行うようにします。

➃相続税申告を依頼した税理士事務所以外の税理士事務所に相続税の還付を依頼することができます。

但し、申告書の控え等は必要になります。

➄相続した土地等を処分した後でも、相続税の還付は可能です。

相続はあくまでも相続開始時の状況で計算しますので、遺産の処分により所有権が無くなっていても可能です。
但し、相続開始当時は土地で評価減ができても、土地の現況が変わってしまっていると証明ができませんので、注意が必要です。
(土地の現況変更例)相続開始時は農地であったが、その後宅地化した。

➅相続税について遺産を物納で処分していたとか、相続税の延納手続中でも、相続税の還付請求はできます。

以上、もし、相続税の還付に関しても多くの実績があります。
もし、よい税理士をお探しであればリーガル東京にご連絡ください。
本来、払わなくて良い税金を取り戻すことが出来ます。

監修者

氏名(資格)
小林 幸与(税理士・弁護士)

-コメント-
良い税理士は見た目だけでは解りません、当事務所は、無料相談を行っているのでご自身のお考えに合うかどうか相談ら含めて検討してみる事をお勧めいたします。